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親子で考える安全
交通安全だけでなく、子どもたちが連れ去りあったり犯罪に巻きこまれたりすることがないようにという願いから、ミヤハラ.,が考案した「おにのいす」。
自分で自分を守る方法を、一人でも多くの皆様に知っていただきたいと思い、このページでは絵本のお話を全て公開しております。
親子で是非、繰り返し読んで、「おにのいす」を、いつでも、とっさに思い出せるようにしておきましょう!
(絵本を購入されたい方は、こちらのページで販売しております。)
それでは、絵本「おにのいす」
はじまり、はじまり・・・
おにのいす さく・すぎやま たえこ え・しおや ひろあき
ある日 ゆうちゃんは 「おにのいす」の ゆめを 見ました。
「おにのいす」って どんなの? 岩でできてるの? なんか こわそう。すわったら いたそう。
つぎの日 学校の帰り道、ゆうちゃんは いつもの 公園の前を 通りかかりました。
いつもいっしょの ようこちゃんは 今日は かぜを ひいて お休みだったので、
ゆうちゃんは 一人で 歩いていました。
公園の入口で 知らない お兄さんが 近よってきました。
「おかし あげようか」「ううん、いらない」「新しく出た おかしなんだ、おいしいよ」
お兄さんは ゆうちゃんの 手を つかもうとしました。
たすけて〜
思いっきり 大きな声を 出したので お兄さんは にげていきました。
しばらく行くと 前に公園で 会ったことがある おじさんに会いました。
「やあ こんにちは、おじさん 今日は ひまなんだ。 ゆうえんちへ あそびに行かないか?」
「ううん 行かない」「ジェットコースターに のりに 行こうよ」
「パパたちと行くから!」 そう言うと ゆうちゃんは すぐ にげました。
にげながら ゆうちゃんは 考えていました。
「もし つかまっちゃったら 大あばれをしてでも にげよう」
しばらく行くと、ゆうちゃんの よこに 車が 止まりました。
そして 中から 知らない お姉さんが、あわてたようすで 声を かけてきました。
「ゆうちゃん ゆうちゃん」「お姉さん だあれ?」 お姉さんは ゆうちゃんの
名前を 知っていたけど、ゆうちゃんは 見たことのない お姉さんでした。
「お母さんが じこで たいへんだよ。びょういんまで のせて行ってあげる」
お姉さんの あわてたようすが 気になりましたが、
ゆうちゃんは うちに 行ってみようと 思いました。
「じゃあ、うちへ おくってあげる。早くのって」「ううん、走って行くから いい。」
ゆうちゃんが 走り出すと、お姉さんの 車は 行ってしまいました。
しばらく行くと、大きな ふうとうを もった おばさんが 近よってきました。
「ゆうびんきょくは この近くかしら?」「そこのかどを 右に まがった ところだよ」
ゆうちゃんは ゆびさしました。「おばさん このあたり よくわからないのよ。
つれて行ってくれる?」「つれて行くのは できないよ。
あそこの おじさんに たのんで」ゆうちゃんは 走って にげました。
ふりむくと、おばさんが おにに かわっていました。
ゆうちゃんは きのう ゆめで見た おにのいすを 思い出しました。
ゆうちゃんは むかえに来た お母さんに とびつきました。
「どうしたの?」「おにが いたよう」「おばさんだと 思ったらね、おにだったの」
お母さんに 会って ゆうちゃんは やっと 安心しました。
「こわかった。でも だいじょうぶ。 おにのいすに すわらなかったよ」
ゆうちゃんは 今日 あったことを お母さんに 話しました。
そして 先生や お友だちにも 話しておこうと 思いました。
みんなが おにのいすに すわらないために。
こわかったり、おいかけられたりしたら、近くの家やお店、
どこにでも、だれにでも、たすけをもとめましょう。